当社へ寄せられたご質問より 「年収の壁」
〇 いただいたご質問
政治の世界において現在、いわゆる「年収の壁」について継続的に協議が行われています。まだ決定していないことであり、また税制のことでもあり、現時点において人事労務上行うべきことはないと思っています。その認識で合っていますでしょうか?
〇 社会保険労務士からの回答
就業規則を確認しておく必要がございます。
例えば「所得税法上の配偶者控除対象の配偶者を扶養する社員に配偶者手当を支給する。」といった税制とリンクした規定がある場合、注意が必要です。
年収の壁の引き上げにより、これまで配偶者手当の支給対象でなかった社員に対し、支給を開始する義務が生じます。それでも良いのか、それは避けたいのか、スタンスを確認した上で、避けたい場合には、予め規定を変更し、周知しておく必要があります。家族手当、扶養手当、子女教育手当、別居手当、単身赴任手当、慶弔見舞金、特別休暇等々、税制にリンクさせた部分がないか、就業規則および諸規程を全て確認されておくことをお勧めいたします。