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採用充足率100%なら、採用は成功なのか

営業で考えてみます。契約件数は、営業を見るうえで大切な数字です。しかし、契約が成立しても、その後、代金が入金されなければ、会社にお金は入ってきません。契約件数だけを見て、営業がうまくいったとは判断しないはずです。

では、採用はどうでしょうか。

採用人数や採用充足率をKPIにしている会社は少なくありません。必要な人員を確保する以上、当然見るべき数字だと思います。ただ、採用後の労務相談を受けていると、ときどき気になることがあります。

・入社して半年で退職した。
・期待していた力を発揮できなかった。
・配属先とうまく合わず、配置転換をすることになった。

こうしたことが起きても、採用の数字だけを見れば「1名採用した」という実績は残ります。KPIとして置いたはずの採用充足率が、いつの間にか最終的な成果のようになってはいないでしょうか。

もちろん、その後の結果まで採用担当者の責任にするという話ではありません。実際に相談を受けていると、採用だけが原因とは言えないケースも多くあります。配置や育成、評価、上司との関係、職場環境など、入社後のさまざまなことが影響しているからです。

一方で、採用は人数や充足率という形で成果が見えやすい。配置や育成、評価は、そう簡単には数字になりません。見えやすい採用の数字に、人事の成果が寄ってしまうこともあるように感じます。

採用充足率をKPIにするのであれば、その数字の先に何を見るのか。採用した人数だけではなく、その人が入社後どうなったのかまで見ていく。そこまで含めての「採用」ではないでしょうか。